2013年11月アーカイブ
混成チーム
( 2013年11月29日 17:50 )皆から驚かれるのですが、今年(2013年)、初めてモーターショーに関わることになりました。
このブースは4か国混成チームで、クライアントはスウェーデン、造作・施工が日本と中国・上海の混成チーム、音響・照明・映像・トラスは会社は上海なものの、まだ技術が育ちきっていないため本社イギリスからの技術スタッフの出向という中国・上海とイギリスの混成チームで構成されている面白いブースです。
私はこのチームの中の音響・照明・映像・トラスのイギリスチームから発注を受けて参加したのですが、長くいるうちに、「へぇ〜、彼らって優しいなぁ」と思うことを目の当たりにしました。
先ほど述べたように、混成チーム。その中で頑張っているのが、中国生まれの中国育ちの照明さん。イギリスから来た照明さんと音響さんがいるのですが、彼がまだ外国慣れしていないので、なんだかだ、電車で移動しているときも、ちゃんと彼がついてきているか、降りることがわかっているかなど、ちらちら見ながら、ケアしている感じがとても優しくて、言葉が通じなくても心は通い合うんだなぁって思いました。
そんな風なので、中国人の彼はイギリス人の彼を慕い、尊敬し...
ハードな仕事だけど、一生懸命、休む時間も惜しんでせっせ、せっせと働いています。
そんな彼らのチームに入れて嬉しいですね。
多国混成チームの難しさ
( 2013年11月17日 16:49 )今回の現場はいろいろ考えさせられる現場です。
11月13日から施工開始の前日、全体会議を終え、私が関連するチームと一緒に食事をしていたところ、話の途中で、なんと必要なモーターの数とケーブルの長さがないことが発覚...
まさかの展開なのですが、今にもけんかになりそうな勢いに、「あ〜、お願い、日本来日初日で居酒屋さんでけんかしないでね」とお祈りしながら、話に耳を傾けていると、どうやら、上海チームとはいうものの、チーフクラスはシンガポールや香港など、所在地がバラバラ。
そのために、隣の机にいるような感覚での意思疎通にならない。電話会議をしてはいるものの、顔が見えないため、どうしてもお互いが思っているものがきちんとつうじあっていないところが出てきてしまうようです。
私も先日、インドの方々のイベントを行い、Moving Head Washがムービングライトを床置きにしたいと読み取れず、現場終了後、僕たちはこうしたかったんだとメールで、今後の反省のためにということでもらったメールを見て、初めて気づくなど、わかってそうでわからないことがまだまだたくさんあるなと思っています。
(というよりは床置きにするという考えそのものを持てなかった私の敗因ではないかと思っているのですが)
そういう意味で、今回の現場はいろいろ考えさせてくれるなと思っています。
なんて失礼な日本人と言われないように...
( 2013年11月 8日 17:29 )日本人で英語を習得した人たちの文法力、語彙力はすごい。どうしてそんな難しい単語を知っているの?と思うような言葉を理解し、話している。
ただ、そういう人たちの英語を聞いていると、時々、ひっくり返ってしまうような出来事に出会うことがある。
これはある国際的な金融関係の会議に制作サポートとして入っていた時の話です。
出席者は95%外国人で、それぞれが投資枠を1000億の単位で持っているようなディーラーに対するラウンドテーブルでの出来事。
ある日本の省庁の課長クラスの人が、プレゼンを始めたその時、耳を疑ってしまった。
完璧な英語で「私のような者が作ったつたないプレゼンで、皆様のお耳を汚すのは皆様にとって無駄な時間となりますので、私のプレゼンはチャチャっと済ませますので...」と言った趣旨のことを言い始めた。(私には未だに上記のような内容の英語を話すことは英語力がなさ過ぎてできない...)
「おいおい、そんなつたないプレゼンだったら、ちゃんとしたプレゼンを持って来いよ」とそこに出席していた全員が思ったに違いない。
海外では、プレゼンを聞くのは、何らかのプラスの要素を吸収するためだ。だからこそ、プレゼンする方もプレゼンを聞く側が満足いく内容になるまで、何度も中身を推敲して作り上げてくる。
「ふぅ〜、つたないプレゼンだったら、作り直して、つたあるプレゼンにして持って来なさい!」と言いたくなったのと同時に、政府のこのクラスの人たちが...と思ったとたん、めまいがしてきた。
日本では謙遜は美徳とされているが、下手にこれをやると「なんて失礼な!」になってしまいます。謙遜は美です。ただそれが通用しない土俵に乗った時は、その土俵に適した作法に従うことが、ある意味の賢さであり、謙虚さではないでしょうか。
「なんて失礼な日本」と言われないようにしたいですね。