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物事の見方に関する考察

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タイトルを見ると、なんと、まぁ、お堅い内容だこと...、と自分で思ってしまうのですが、これはこの7か月間、ブログにまったく手を付けられないほどの状況を、ふと振り返ったときに、「そういえば、物事に対する見方って、仕事をしていく上でとても重要じゃない?」と今更ながらに思ったからです。

 

さて、質問です。

人はどうして、誰かに何かを言われてカリカリするのでしょう...?

言われたくないことを言われるから?

わかっていることを指摘されるから?

自分ではできないことを押し付けてくるから?

物事がうまく進んでいない、イライラしているタイミングの悪いときに何か言ってくるから?

 

たぶん、どれもが正解なのでしょう。

でも、そうやってカリカリしたところで、何かが解決したり、「あぁ~、すっきりした」!」なんて人はほとんどいないでしょう。

家に帰っても、沸々沸々とすっきりしない気持ちがくすぶっているのが関の山です。

そんな思いで眠ったところで、夢見も悪いし、朝、起きたところでスッキリーなんてことはほぼほぼない...

 

「あ~、こんな生活から早く抜け出したい」と多くの人が思っていると思います。

そんな気持ちで会社に行ったところで、隣を見れば、なんか仕事をしてないように思えてくるし、上司は自分の点数のことばかり気にして、私たちのいいとこ取りばかり。あ~、余計、イライラしてくる...

な~んて、負のスパイラルにはまるだけです。

 

どうにかして、こんな毎日を抜け出したいと思っているにも関わらず、具体的な方法もわからないし、会社の友達と飲んだところで、結局、何の解決にもなってないし...

 

私も昔は、「こいつ、笑いながらメチャ、怒ってるやん」と言われるぐらい、顔は笑っていても怒っていることが多い人間でした。

もちろん、お酒も半端ない量で飲んでました。

怒りとお酒の量は正比例するものです(笑)

 

ただ、そんな私でしたが、海外の人たちとの仕事をしていく中で、「なぜ、彼らはこんなにも私たちにプレッシャーをかけてくるんだろう」と疑問に思い、その理由が理解できたときに、「あっ、私が彼らに対して提示すべき仕事のツボはここなんだ」とわかったときに、すごく楽になりました。

 

そのポイントってなんだと思います?

自分に置き換えて考えてみると意外と理解できるのですが。

海外出張を命じられ、その国に行って会社から指示を受けたことを実施しようとしたら、相手の国の人たちから「できない」「無理」「やれない」といった反応を受けたら、当然、あなたは「いい加減にしろよ、言われたことをやれよ」となるのが普通です。

でも、それが、もし本国にいる人たちに対して、やれない、できない理由を持ち帰らせてあげられることができたら、担当者も楽になるのではないか。

そこが出発点でした。

 

では、ここでもう1つ。

「言われたことをやれよ」の背景には何がありますか?

仕事?

業務命令?

 

仕事や業務命令...

それって、どういう仕組みで成り立っているか考えたことはありますか?

 

仕事って、一人では成立しない物事の仕組みです。

お金を媒体として、そのプロジェクトを完遂するために作られた組織体(この組織体には企業だけではなく、外部の企業やフリーランスの人たちも含まれます)が、ゴールの達成に向けて、決められたルールに従って動いていくことを指します。

 

そのことを理解すると、全てのもの・ことが、様々な背景を持って動いており、それによってそこに介在する人たちがそれぞれのポジションにおいて行動し、活動をしているということが理解できます。

だとしたら、あるポジションの人が自分たちに何かを言ってきたとしたら、その人の後ろにある何かを読み取れば、対応方法やポイントが見えてきます。

 

となると、腹が立ってこなくなります。腹の立ち方が変わってくるのです。

(もちろん、人間ですから腹が立つことはありますが、その感情に振り回されなくなるということです)

 

例えば、目の前の上司がガンガン、自分に何かを言ってきました。

もちろん、真摯に耳を傾ける必要はありますが、その際、やるべきことは自分の感情に耳を傾けるのではなく、上司が投げつけてくる言葉の中から、なぜ、この人は、今、私に、僕にこのようなことを言ってきているのだろうかという、その言動の要因を話の中から探し出すことに集中します。

 

最初は難しいかもしれません。

ですが、これを何回か繰り返してみると、なぜ、この人が今、こんなことを言っているのかといった、その上司の置かれた立場がなんとなく見えてきます。

例えば、完全に無理難題をその上の上司から言われているのか、単に自分の仕事のミスを指摘されて、それをぶつけてきているのか、実は何も理解できていないのでそれがばれるのを恐れてごまかしているのか etc.

 

相手の行動のベースがわかれば、それに対する対処法はいくらでも見つかります。

なので、後は、相手が自分の言いたいことを全部言い終え、一息ついたところで、対処法と考えられる対応策を提示すればいいだけです。

そして、目指すは、この対応方法の上級者。目の前の上司ではなく、その上にいる上司の思考や言動を直上司から読み取り、上の上の上司が何かを言い出す前に先手を打っておくということです。

それによって、今まで起きてきた不遇な状況がかなり改善されます。

 

また、その対応策を説明するとき、非常に重要なのは自分の意見を挟まずに、対応策の段取りをロジカルに述べるということです。

このやり方のコアには、人は自分が理解、納得してしまったことには反論できないという心理学的ベースがあります。

事象をきちんと報告し、上司がその状況を理解した時、上司は無茶を言えなくなるのです。

(まぁ、中には理解してしまうと自分が困るので、何を言われても決して理解しないというスタンスをとっている人もいますが。ただ、こういう人には、たった一言、「で、君はどうやったらいいと思う?」という言葉をプレゼントしたいですね。そうしたら、自分を救うことができる対応方法を周りからもらうことができるのですから)

 

いずれにしろ、いろいろなことはありますが、でも、どうしてこの人はこんな風に言ってくるんだろうとクールに(たぶん、自分自身を他人の様に扱うという訓練は必要ですね)分析するという癖をつけることができると、自分の目の前に多くの対応策があることに気が付くのではないでしょうか。

 

さらっと、エレガントに生きていきたいですよね。

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